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でも、 おかあさんやぎは、 こどもたちをとめて、 「さあ、 そこらで、 みんな行って、 ごろた(いし)をひろっておいで、 この(ばち)あたりなけだものが()ているうちに、 おなかにつめてやるのだから。」といいました。

おおかみのおなかに石をつめるこどもたち 

 そこで、 こどもたちは、 われがちにかけだして行って、 えんやら、 えんやら、 ごろた石をあつめて、 ひきずって来ました。 そうして、 それを、 おおかみのおなかに、 つまるだけつめこみました。 すると、 おかあさんやぎが、 あとから、 ちょっちょっと、 ()ばしこく、 もとのようにぬいつけてしまいました。 それがいかにも(はや)かったので、 おおかみがまるで気がつかないし、 ごそりともしないまにすんでしまいました。